欧州での新サービスの広がり方 – ドイツ駐在日誌 #27

雑感です。

新規ソリューションはどこから広まるのか

デスクトップリサーチをしながら勉強の日々。

ドイツで暮らしていると、あまり新規サービスやソリューションに積極的ではない印象を受ける。合理的というか、必要なものは受け入れるが、工夫すれば何とかなるものには懐疑的という印象だ。新しいからすぐに飛びつこうという感じがない。

日常に直結する食料品に関すること(ハードディスカウントストアの興隆や、ポイントカードの普及など)については、家計や健康に直結するので成長しやすい印象。

環境に関しても、エコ意識が異様に高い(もはや、文化といってもいい)ので受け入れられやすそうだ。

オンラインとオフライン

オンラインの時代と言われながら、コロナが明ければ人々は市場に戻ってくる。会話しながら商品を選んでいる。人と人の交流を大事にしていて、その部分を効率化する必要性を感じていないようにも思える。

スペインに居るときは、もっとその傾向を感じた。様々なサービスが、その場の担当者との交渉で動いているような印象。スペイン人の友達が、色々と交渉を手伝ってくれた。

ホームページを見ても、電話番号が記載されていることが多く、電話で担当者と話して物事を進める事がよくあった。

そういえば、メッセージングアプリでも留守電のような使い方をしている人が多かったな。日本では考えられないけれど、チャットアプリなのにテキストよりもビデオ&音声の方がたくさん届くのだ。

欧州はもとから、人と人のコミュニケーションや触れ合いを重視する傾向があるのかもしれない。

国の違い

市場調査で顕著なのが、UK&Franceの存在だ。市場規模は大きいし、新しい技術を受け入れる傾向が高い。

仮説であるが、UK&Franceは世界からの若者を惹きつけ新しい物にチャレンジする文化があるのかもしれない。GermanyとSpainはそれに続いて徐々に受け入れていくという感じだ。

オンラインショッピングやフードデリバリーなども積極的に活用している印象である。

ドイツは市場規模が大きいものの、立ち上がりが遅い。ほかの地域で実証されてから徐々に導入するようだ。

もちろん、すべての業界でそのような傾向があるわけではないだろうが、新しいソリューションを導入していくならUK&Franceを攻めた方がよさそうである。

留学生などの若者に受け入れられれば、彼らが自国に帰ってその良さを伝えてくれるだろう。実績があれば、フランスに隣接した国々で広まっていくのではないだろうか。

あくまで仮説だが、国によって違いがあるのが面白い。EUと一くくりにして考えてはいけないのが身に染みて感じる。

アメリカが有利な点は、すべての州でほぼ同じ文化背景を持っていることに他ならない。市場規模としてEUは大きいが、マーケティングメッセージをすべての国で調整しないといけないのは、やはりオーバーヘッドが大きいと考えざるを得ないだろう。

はみだし

マーケティング活動をするのは、割と久々なので新しい事を色々と知れて楽しい。

ネットの海は広大だわ。

2022.11.15 (Tue.)

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